カールツァイス・イエナ社製の測距儀

先日、三ノ宮高架下商店街をぶらついていたら、ショーウインドウに測距儀が置いてあり、びっくりしました。

なんでこんなとこに!?

急いでいたので写真だけ撮りました。

後で調べると、東ドイツの国家人民軍NVAで使われていた、カールツァイス・イエナ社製のEM-61Pという測距儀でした。中古品で何百万円もする代物です。

測距儀は双眼鏡のお化けみたいなもので、距離を計測します。おそらくEM-61Pは戦車に積まれていたのでしょう。敵との距離を正確に計測して大砲を撃つのに使われます。

対物レンズと対物レンズの間が0.9m(基線長といいます)もあり、これが長いほど長距離を高精度で計測できる。EM-61Pでは400~3000mが適正な計測距離となっています。

カの字の上に接眼レンズが見えます。そこからV字に腕が伸び、左右に大きな対物レンズが付いています。この2つの対物レンズ間距離が基線長です。奥にこの装置を収納する箱が見えます。

カメラで有名なカールツァイスはこの流れを受け、現在も建築・土木工事で使われる測距器の専門メーカーでもあります。さすがに今はレーザーやGPSを使っていますが、DNAはちゃんと受け継いでいます。

イカリヤはミリタリーグッズのお店でした。これを見ていたとき、中でお見せしましょうかと声を掛けられたのですが、店長さんだったのかもしれません。

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あの戦艦大和には基線長15mの測距儀が設置されていました。50キロ以上はなれた敵艦までの距離を計測できる性能を持っていたようですが、地球は丸いので大和から50キロ先は見えません。せいぜい35キロぐらいではないでしょうか。

どうして15mの測距儀を作ったのでしょうね?

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